図書館戦争

本が規制される世の中で、本を守ろうとする私設(っぽい)軍隊のお話です。
この世界観、すげー嫌なんですよ。だって本でしょ?情報としては複製なり電子化なりすればいいんじゃないですか?本を物として価値を見出しているのはビブリオマニアであって、メディア規制に反対するからといって軍隊を用意して本を守るというのは納得がいかないのです。物しての本を最重要視するあまり、内紛で死者を出すというのは明らかに狂ってます。これこそ本当の意味での確信犯ですね。
ま、世界観からそういう感想なので、ストーリーも全然しっくりこないです。教官が王子様というのも最初からばらしてるようなものだし、主人公の一途さも思慮が浅すぎて不快に思います。最終的にも和解より目先の充足感を重視して戦争を続けましょう、というオチではなかったでしたっけ?あれだけ犠牲を出しても、人命より本のほうが大事という結論がオレには理解できません。
そもそも主人公役の井上麻里奈がオレは好きじゃないのです。なんだか抑揚の無い、からっぽな感じの芝居に聞こえてしまうんですよ。逆に沢城みゆきは最近一段と腕を上げてますね。30歳未満では群を抜いているのではないでしょうか。